怖い歯周病
- 2023年4月23日
- 治療
こんにちは。目黒まついデンタルクリニックです。
今回は歯周病についてお話します。
歯周病とは
歯周病とは細菌と汚れがくっつくことによって引き起こされる炎症性疾患です。
そのことにより歯を支える組織(歯ぐきや骨)が溶けてしまいます。
歯周病を放っておくことで歯を支える組織がどんどん溶けてしまい、歯が抜けてしまうことも。
歯周病についてはテレビや雑誌などいろいろな媒体で耳にする・目にする機会が多いと思います。
30歳以上の方が80%以上罹患しているといわれる歯周病はどのようなものなのでしょうか。
お口の中には細菌がとても多く数百以上いるといわれています。その中でも歯周病細菌と呼ばれるものがお口の中に残った汚れとくっつき、歯の表面にこべりつき(歯垢)、歯ブラシでは取れない状態になってしまいます。
歯垢の中には数億もの細菌が棲みつくといわれ、この状態が続くと歯肉の炎症を引き起こします。
この歯垢が長期間歯の表面に残ったままになると、唾液の中に含まれるカルシウムやリン酸が歯垢に沈着し、石のように固くなります。この状態の汚れのことを「歯石」といいます。
この歯石はブラッシングでは全く取れず絶えずに炎症を引き起こしていきます。
歯周病の治療
歯周病の治療で一番大切なのは初期治療です。いくら外科手術、骨再生などの大きい処置をしたとしてもその部位に汚れが再び溜まってしまうと、歯周病の再発を起こしてしまいます。費やした時間が無駄になってしまいます。
初期治療のメインとしてはTBIとスケーリング、SRPが挙げられます。歯周病の進行度をレントゲンや歯周ポケットを測ることで診断し、まずはどこに汚れがついているのか、日々のブラッシングケアで汚れが残っている箇所、磨きにくいまたは苦手な場所をしっかりお伝えし、口腔内細菌が活躍しない環境を作ることをTBIといいます。
今回はスケーリングについて実際の症例をもとにご説明します。
前述した歯石は歯ブラシや洗口液では落ちません。そこで歯科医院で専門的に落としていく必要があります。その際に用いる機械の1つが「超音波スケーラー」です。
超音波スケーラーは器具の先端から超音波が出ることで、衝撃波により固くなった歯石を破壊してくれます。
実際に超音波スケーラーを用い、歯肉縁上歯石を除去した例
ここで歯石除去をした例をご紹介します。
写真の黄色の部分が歯石です。
歯石の残存により、歯茎の縁上が赤紫色になっていて強い炎症が起こっています。
このように壁のように歯石がついていると、歯茎表面を磨くことができずにより歯周病は悪化していきます。そこで今回TBIをおこなったのち、超音波スケーラーを用い、この歯石を除去していきます。
縁上歯石をとった状態です。前の写真に合った黄色の部分はなくなっているのがわかると思います。それに付随し、歯茎から出血してきています。それだけ炎症が強く歯茎が腫れているということがわかるかと思います。もちろん今後は歯茎の中のほうまでの歯石をとっていきます。
目黒まついデンタルクリニックでは担当衛生士制で皆様の歯周病ケアをしっかりご自身の歯を長期的に維持できるお手伝いができればと思っております!
放っておくととても怖い歯周病に対しての治療は是非おやめにご検討ください!
目黒まついデンタルクリニック